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跳び出さない茹でガエルには脳がなかった!?『ファンタジーランド 狂気と幻想のアメリカ500年史』の面白みをひたすら語る

https://note.com/kudaka_/n/nc27d43584157

面白そうなので購入。
購入メモ。
前から気になっていた本。

跳び出さない茹でガエルには脳がなかった!?『ファンタジーランド 狂気と幻想のアメリカ500年史』の面白みをひたすら語る
りょーや @パーソナルライター

まず購入した理由。
元々私が「ファンタジーランド 狂気と幻想のアメリカ500年史」に興味があった。
これは検索に由来するのだが、去年あたり自分の趣味の読書関係である本に関する単語で検索を掛けていたら、この本が頻繁に検索の一枚目に混ざってきていた。

ただ、私の検索した単語には「アメリカ」「ファンタジー」「狂気」「幻想」「500年」のいずれも入っていないため、逆にタイトルだけが記憶に残り、何の本、と思っていた経緯があった(まあある程度タイトルから方向性は推測はできたのだが)。
そして、本年10月からnoteを始め、思わぬところでこの単語を見た。

noteを、有り体に言えば羅針盤もなく漕いで回っていたわけだが、非常に面白い文章を書く、と思った、りょーや氏の投稿で出てきたのだ。
渾身の有料記事が滑ったという内容の記事で、それこそAmazon associateをしているわけでもないのに、記事そのものを販売したいほど力を入れた読書感想文の対象書籍として名前が出ていることに興味が惹かれたのだ。

ただ、予備知識(題名の既知)なく、noteの記事としてこの記事が販売されていたら、買ったかどうかは分からない。
この記事を買ったのは、本そのものへの事前の興味、りょーや氏の文章への興味という両輪があってこそのものだった。
ここでまた若干微妙に違う要素が混入するのだが、私はnoteで記事を探す際に目にすることの多い、(勿論内容の良い濃い記事もたくさんあるが)薄い自己啓発系の記事に多少飽きていた。
特に、自分の体験したこと思ったことをきちんと書くのではなく、自己啓発本を要約(それも結構な確率で要約も不正確)し記号化された薄い粗筋を再生産するような文章に飽きていた。
その上それで金を取ろうとは言語道断。

noteそのものは、非常に多様多彩な良い文章を執筆する人々が多く、巧拙の差や方向性の違いはあれど見る価値のあるものは多い。
しかし捜索が困難なのもまた事実。
そんな時に、投げ銭とスパム(もう私の中ではそう言い切ってしまう)が同時に起きた。
片方は、無料無料と言い立てる昨今の情勢の中で、応援を込めて
ドル袋
を投げてくださるという心意気に感動したし、もう片方はあまりに若いようだったから、やや露悪的になってでも、具体的に指摘しておくかという気持ちが働いた。
そして、初回に投げ銭を頂いたことで、どこかに金を回し始めようと思った。元々サポートをする気はあったが、右も左もわからない状態で、どこに投げるかを決めかねていた。

その状態で、浮いてきたりょーや氏の記事をピックアップし、読んだ。
まず浮いてきた最近の記事の文章が良かった。
いくつか遡ると、彼が若いこととその若さで波乱万丈な人生を送っている途中で、その上で膨大な量の「書籍」を読んでいることが窺えた。
道理で、生身の人間の肉厚な思考と手応えを感じるわけだと思った。
それで、本を読む習慣を〜というサークルの立ち上げを考えていることを知った。

面白い。
百円を百倍にして、あちこちに分配するつもりだったから、予算の範囲内だと思った。
また物事にはタイミングがあり、出会うべきものには出会うべきタイミングで出会うと思うことが良くある。
サークルに金を払うと決めたからには、少なくとも、彼の記事は全て読むことにする。
その経過で、「ファンタジーランド〜」の文言に突如再会した。
一瞬、戸惑いを隠せなかった。
有料記事がスベッた話の方から遡ったからだが、私は、まだnote初めて間もない状態(一ヶ月ちょっと)で、それでみた範囲では、noteの有料記事は、特に起業やビジネスを視野に入れた場合は、自己啓発、メソッド、ハウツー、そう言ったものに偏りがちな印象があったからだ。

その中での、読書感想文。
それも、日本ではなくアメリカ。
さらに、日常での(最近ではなんというのだったか)ライフハック?、自己啓発、金の稼ぎ方、でもない。
題材が迂遠なのだ。

その本は人生、日本人の知識として非常に有意義だが、短期的なスキル、ビジネスにはほぼ役立たない。
価値はあるが、noteで有料記事を探している人々にとって、どれほどの需要かは首を傾げざるを得ない。
結果として、一万六千字の労作で、読んだ私は満足しているが、私が記事などで勧めたとしても、今後、この書評を有料で購入する人が現れるかは分からない。
この本自体に興味がある人は、本を直接購入するだろう。

本人さん自身が、自分で考察しているが、この記事を買う人は、この本自体に興味がある必要以上に、それを執筆した人(この場合はりょーや氏)について、文章や人となりや思考について幾ばくかの興味がある必要があるのだろうと思う。

ただ、この記事の感想を離れて言うのならば、りょーや氏の描く文章には、現時点でも大した魅力がある。
年齢からは信じられないほどの肉厚さと、生々しさと、優しさと、思索の気配がある。
まだまだ荒削りではあるが、さらに素晴らしい文章を書くようになるだろう。
素晴らしい文章を書くこと、書けることと、それで生計を立てることは同一ではないが、それが夢なのであれば叶うことを願う。

実際にはもうライターとしては、もう既に一歩を踏み出しているわけだが、まずはその、踏み出す一歩を、間近で見たいと言う気になる。

凄く楽しみだ。

  by nashino | 2021-01-10 12:39 | 感想(読書)

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